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シェルパとの伴走から、自力での登頂へ

自律学習者を育てるには、


「ゴールを示すこと」

「環境が整備されていること」

「適切に評価されること」

「自分で選択できること」


などが上げられるようです。それを実現しようと思うと、


・山頂までの道のり(ポートフォリオ)は示すけど、どうやって登るかまで事細かに指示はしない。

・杖(辞書)も、ロープウェイ(PC)も、ヘリ(ALT)も準備しておくけど、どう使うかは自由。

・いま何合目まで登ったか地図(ポートフォリオ)を見て振り返り、次の登山計画を自分で修正させる(けテぶれ)。

・登山計画の立て方(けテぶれ)や登山技術(勉強法)は、シェルパ(指導者)も積極的に鍛えてあげる。


この辺が必要になると考えています。

『ポートフォリオ型5ラウンド』では、1枚のポートフォリオで英単語や暗唱や言語活動の全景を示し、「何をどれくらいクリアすればBやAの評価がつくのか」を明らかにすることで、学習が自律化することを目指しています。


PDCAサイクルを学習者向けにわかりやすくリフレーミングした「けテぶれ」は、わりと早い段階でテストをして、その分析から本当の学習が始まります。

実際、予習してようがしてまいが「授業開始1分後に単語テストを行う」というルーティンを設定したなら、努力が苦手なタイプの子でも教科書に目一杯書き込みはじめるし、スローラーナーでもとにかくクリアする方法を模索し始めて本人なりの勉強法を見つけ出していきます(丁寧な伴走は必要ですが)。


また「どうせ、いつかはクリアしなきゃいけない」と理解した生徒は、授業開始時にテスト準備どころか「もうテストしてきました」といって結果だけ見せてくるようになります。これにより、授業の最初10分は「単語テストの時間」から「単語テストを含む自律学習の時間」となり、指導者が解説するのも単語の発音や注意点だけとなります。授業はさらに加速し、単語だけ見れば、あと3分の1で1年分が終わるところまで一学期で進みました。

ピグマリオン効果という言葉がありますが、「まだ進化できる」と指導者側が信じることで、まだまだ殻を破っていけるのだと日々実感しています。



文責:山田賢治




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